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自動車に使われる工業用ゴムとは?
防振ゴムやシールなど部品別に解説
ページ公開日: 2020-03-24
自動車のゴム製品とは?
自動車には、防振ゴムやパッキン、ゴムホースといった、さまざまな工業用のゴム製品が利用されています。ここでは、自動車に使われるゴム製品とその用途・特徴を中心に、大手自動車メーカーとも取引のある、愛知県の工業用ゴム製造・加工業者の福山ゴム工業が解説します。

工業用ゴムと自動車のゴム部品

自動車の製造には多くのゴム部品が必要
「工業用ゴム」とは、自動車部品、油圧機器や工作機械などに利用されるゴムの総称です。
国内で生産される工業用ゴム製品の大半は、防振ゴムやパッキン、ゴムホースなど自動車向けのものです。

自動車用ゴム部品は使用箇所が非常に多く、それぞれの箇所での要求に応じて、耐熱性や耐油性、屈曲性などの特性に優れたゴム素材を選定する必要があります。
 
工業用ゴムは、実に多種多様です。オイルに強いもの、薬品に強いものもあれば、屋外での使用に適しているもの、硬さなど、さまざまです。料理では食材選びが重要ですが、自動車部品に用いる工業用ゴムでも同じで、用途や使用環境などに適したゴム素材の選定が不可欠です。

自動車に利用されている主な工業用ゴム製品

それでは、自動車に利用されている工業用ゴム製品は、どのようなものがあるのでしょうか。ここからは、主な自動車用ゴム部品をご紹介します。

防振ゴム

防振ゴムで快適な乗り心地と操縦が安定に
自動車に利用される防振ゴムは大きく分けると、エンジン系、サスペンション系、ボディ系、排気系に分類されます。代表的な部品群には、エンジンマウント、ラバーブッシュ、バウンドバンパー、マフラーサポート、ダイナミックダンパーがあります。

防振ゴムによって、車内外で発生するさまざまな振動を低減・吸収したり、騒音を遮断し、自動車の快適な乗り心地と操縦安定性の確保を実現しています。
防振ゴムは素材の特性を理解する必要がある
自動車の防振ゴムに要求される特性は、使用部位によって異なりますが、一般的には、ばね特性、耐熱性、耐久性が必要で、各種特性をバランスよく合わせ持つ材料が求められます。
このようなゴム材料の1つが天然ゴム(NR)であり、防振ゴムに多く使用されています。
 
ただし、熱環境の厳しい部位に設置される部品には、エチレンプロピレンゴム(EPDM)をはじめとする、耐熱性の良好な材料が採用されることも少なくありません。
 
近年、自動車の低燃費化実現に向けて、車両の小型化・軽量化やエンジンのダウンサイジング化が進み、防振ゴムを取り巻く環境も変化しています。こうした状況から、耐熱性と耐久性に関しては、要求が一段と厳しくなっており、これらの特性に優れたゴム材料の選定が望まれています。

オイルシール・メカニカルシール

オイルシール・メカニカルシール
オイルシールは、自動車のエンジンやギヤードモーターなどに使用され、回転軸端部からの油漏れや、外部からのほこりや土砂といった異物の侵入を防ぎます。

このようなシール(密封)機能を持つ部品には、オイルシールのほかに、メカニカルシールやOリングなどのパッキン(動的シール)がありますが、オイルシールが回転軸部分に最も多く使用されています。
 
一般的なオイルシールでは、合成ゴムが金属リングに組み合わされています。
自動車に使用するオイルシールは、オイルに接触する可能性がありますので、耐油性に優れたゴム材料が求められます。ニトリルゴム(NBR)は、鉱油系のオイルに耐性があり、耐摩耗性にも優れているため、最も多く使われています。

ゴムホース

ゴムホース
自動車には、構成、口径、長さなどの異なる、多くのゴムホースが用いられており、自動車各部の部品を連結して流体を輸送します。自動車用ゴムホースを流通する流体は、燃料、オイル、気体、ブレーキフルード、水などさまざまです。このため、流体の種類と使用時の最高温度などを考慮してゴム材料を選定する必要があります。
 
自動車用ゴムホースは、大別すると、燃料系、エア系、オイル系、水系、ブレーキ系、エアコン系に分けられます。燃料タンクまわりに使用される燃料系のゴムホース以外は、ほとんどが雰囲気温度の高いボンネット内で使用され、耐熱性の高いゴム材料が求められます。
さらに、燃料系ゴムホースでは、近年増加傾向にあるバイオ燃料に対応するように、燃料低透過性に優れたゴム材料も求められます。

ワイパーブレード

ワイパーブレード
ワイパーブレードは、自動車のフロントガラスやリアガラス面上に出ていて、ガラス表面に付着した雨水などを払い去り、ドライバーの視界を良くして安全運転を確保する役割があります。
 
ワイパーブレードのゴムに求められる最も重要な特性は、払拭(ふっしょく)性です。良好な払拭性を維持するためには、ゴム材料のへたり(永久ひずみ)が小さく、耐摩耗性に優れていることが必要となります。加えて、ガラスとブレードとの摩擦音やビビリ音を小さくすることも求められます。

Vベルト

Vベルト
自動車の動力伝達にはゴムベルトが用いられており、冷却ファン、オルタネーター、コンプレッサー、パワーステアリング用ポンプなどの補機類を駆動するのが「Vベルト」です。
 
断面がV字形または台形で、V形溝を有するプーリー(ベルト車)に巻き掛けて用いられ、ゴム・布および心線材から構成されます。
 
Vベルトは、モーターなどの動力源からできる限りロスを少なくして、動力を伝達する必要があります。このため、高い耐久性はもちろん、プーリーによくなじむように、摩擦係数が大きく、適度な屈曲性を持ったゴムが求められます。

自動車の工業用ゴム製品の試作・加工は、愛知の福山ゴム工業へ

ゴムの加工・試作は福山ゴム工業
自動車に使用される工業用ゴムは、用途や使用環境などによって、求められる特性が異なります。ゴム材料の選定、試作や加工は、慎重に検討する必要があります。
 
福山ゴム工業では、自動車向け工業用ゴムの材料の選定から試作、加工、製造、配送まで、ワンストップで対応しています。ゴム一筋30年以上にわたり培ってきたノウハウと経験を生かし、お客さまの抱える課題の解決に向けて全力でサポートいたします。
 
既存製品への加工にも対応しておりますので、自動車の工業用ゴム製品の試作や加工でお困りのことがございましたら、当社までお気軽にご相談ください。

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福山ゴム工業株式会社
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工業用プラスチック・ゴム加工販売
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